かつては家族との団らんや植栽など、色々な用途に活躍してくれたウッドデッキも寿命が来てしまい、今では見るに堪えない状況になっているお家は少なくありません。
しかし、古くなってしまったウッドデッキをどうやって解体すれば良いのかお悩みの方は多いです。
そこで、この記事ではウッドデッキを解体する方法について、業者にお願いする場合と自分で解体する場合に分けて紹介していきます。
ウッドデッキの解体費用相場
規模にもよりますが、ウッドデッキの解体を業者にお願いする場合、費用の相場は2~10万円前後です。
主な費用の内訳としては出張費、作業費、廃材の処分費などが含まれます。
なお、ウッドデッキの解体を取り扱っている業者は、工務店や解体業者、町の便利屋さんなど様々です。
ただし、どの業者に頼むかによって同じウッドデッキでも解体費用が異なります。
また、正確な見積りはウッドデッキの大きさや使われている建材など、詳しい状況を把握しなてみないと分かりません。
出張費などが掛かる場合があるので注意が必要ですが、可能であれば現場で立ち会いのもと、複数社に見積りを依頼して比較しながら検討するのが良いでしょう。
費用項目 | 価格相場 |
出張費 | 0~1万円前後 |
人件費・処分費 | 2万円前後~10万円前後 |
しかしながら、ウッドデッキの解体には、特別な許可や申請が必要ありません。
もちろん必要な工具などは別ですが、自分でやれば出張費や人件費をかけずに解体することができます。
廃材についても自治体のルールに沿って処分すれば業者に依頼するよりも費用を抑えることが可能です。
費用項目 | 価格相場 |
工具その他 | 0円~1万円前後 |
処分費 | 0円~数千円 |
ウッドデッキの解体時期目安
ウッドデッキの解体時期は使われている木材や、老朽化の進み具合といった状況からも判断できます。
木材の寿命で判断する
一般的に、スギやマツといった樹木は「ソフトウッド」といわれる柔らかい木材なので寿命が早いです。
ウッドデッキにした場合の寿命は、約3年から長くても15年ほどが目安だと言われています。
一方、イタウバやフィエラなどの木材は「ハードウッド」と呼ばれ、ソフトウッドに比べると耐久性が優れています。そのため、ウッドデッキにした場合、寿命の目安は約20年と少し長いのが特徴です。
腐食した場合やシロアリ被害に遭った場合
ウッドデッキは屋外で雨風にさらされている場合が多いので、劣化が進み易いです。
日本は湿気が多く、ウッドデッキの床下にシロアリが発生して、老朽化を早めてしまうケースもあります。
万がいち、ウッドデッキに発生したシロアリを放置してしまうと、家にまで被害が及ぶ恐れがあるのでご注意ください。
目安の時期を迎えていなくても状況によっては、床などが崩れ易くなっていたりして危険なので、速やかに修理するか解体するのが良いでしょう。
ウッドデッキの解体工事事例
ここでは、当協会を利用して実際にウッドデッキの解体をされた方のお見積りデータをもとに、2つ事例をご紹介します。
事例2 埼玉県川越市のウッドデッキの解体例
延床面積66坪の木造2階建て住宅を解体した際に、付属していたウッドデッキを取り壊した事例です。
外構部分に関しても、一つひとつ項目ごとに見積りがとられており、ウッドデッキの撤去には一式で50,000の費用が掛かっていました。
事例1 熊本県玉名市のウッドデッキの解体例
延べ床面積81m²の木造平屋建てを解体した際に、付属していたウッドデッキを取り壊した事例です。
ウッドデッキの広さは9.8m²あり、1m²あたり3,500円の見積りだったため、合計で34,300円の費用が掛かりました。
自分でウッドデッキを取り壊す場合
ご自身でウッドデッキの解体をする場合は、事前に手順や必要な工具を把握しておくとスムーズに取り掛かることができます。
ウッドデッキを作る時の逆手順で解体する
極端に部分的な腐食や破損などがない限り、ウッドデッキは作る時と逆の手順で解体していくのが一般的です。
ウッドデッキを作る時は、土台となる束石・束床を置いてその上に大引を取り付けていきます。次に、ウッドデッキの表面となっている床板を貼り付け、最後にラティスや板塀を取り付けて完成です。
ウッドデッキを解体する時は、この逆手順になるので、最初に板塀やラティス部分を取り外し、続いて床板を剥がしていきます。床板が全て剥がせたら大引きなどの骨組みを解体して、最後に束石・床束を取り除きましょう。
必要な工具を揃える
ウッドデッキの解体で必要な工具はホームセンターや大手通販サイトなどで購入する事ができます。
以下の全てが必要になるわけではありませんが、ウッドデッキの状況やお持ちの工具と照らし合わせて購入する際の参考にしてみてください。
電動ノコギリ
ウッドデッキをカットする時に必要な工具です。チェーンソーに比べて手軽に扱えて、音も静かなので重宝します。使用頻度も高くなるので安全面に充分注意して使うようにして下さい。
参考価格 |
5,000~25,000円前後 |
電動ノコギリ使用例
【参考動画】
バール
テコを使って楽に釘を抜いたり、床板をめくったり出来ます。あまりに小さいと使いにくいので、購入する際は使いやすいサイズ感のもを選ぶようにして下さい。
参考価格 |
1,000~4,000円前後 |
バール使用例
【参考動画】
電動ドライバー
参考価格 |
3,000~8,000円前後 |
雨風にさらされたネジは風化して手で外せないほど固まっていることがあります。無理に外そうとするとネジ山が欠けてしまうおそれがあるので、電動ドライバーを使った方がスムーズに外すことができます。
電動ドライバー使用例
【参考動画】
なめたネジ外し
電動ドライバーと併せて用意して欲しいのが、なめたネジはずしです。錆びたネジはネジ山が簡単になめてしまい、作業が難航する場合があります。その場合、ネジ山を復活させる必要があるのでなめたネジ外しが重宝します。
参考価格 |
1,000~3,000円前後 |
なめたネジ外し使用例
【参考動画】
ゴミの分別は適切に行う
ウッドデッキを解体して出た廃材は分別して適切に処分してください。
中には、自治体で回収できないものが含まれている場合があるので、地域のルールに沿って正しく分別しましょう。
木材は燃えるゴミとして捨てる
基本的にウッドデッキに使われている木材は燃えるゴミです。ただし、一般の家庭ごみとして出すには各自治体で決められたルールを守る必要があります。
【例①】横須賀市の木材の分別方法
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【注意点など】
※小さい木材は、ポリ袋(無色透明か白色半透明)または炭酸カルシウム入りポリ袋(白色半透明)に入れて出してください。
※長さ50cm以内、直径20cm以内にひもで束ねて出してください。
※太さ10cm未満で長さ1m以下、太さ10cm以上20cm未満で長さ50cm以下の幹は、南処理工場へ持ち込み(有料)できます。
多くの場合、木材などの大きなゴミは規定のサイズ以下に切って出さなければないけません。また、規定のサイズ以上のものは処分費用が掛かる場合があるのでゴミとして出す前に確認しておきましょう。
釘やネジは燃えないゴミとして捨てる
釘やネジ、ボルトなどの鉄は燃えないゴミ、もしくは資源ゴミとして回収されている場合が多いです。
【例②】横須賀市のくぎ、ボルト等の分別方法
質問
回答
鉄などのゴミはお住いの地域で回収方法が異なる場合があるので、ご注意ください。
セメントやレンガは専門業者へ依頼する
ウッドデッキを支えるのに使われている束石(つかいし)は、ブロックやレンガなどで出来ていることが多く、一般ゴミとして処分できないない場合があります。
【例③東京都港区のブロック・レンガ等の分別方法】
質問
回答
ウッドデッキを解体して出るゴミは大きく分けるとご紹介した3つですが、地域によってルールが異なる場合があるので、詳しくは管轄の自治体でご確認ください。