建て替えの解体費用

ハウスメーカーや工務店に、解体工事と新築工事を一括で発注した方が安くなるわけではありません。

新築のために土地を探し始めると、「中古戸建」「土地※古家付き」という物件を見つけることがあります。中古戸建や古家付き土地に中には、家としての価値が低い・価値がないため、土地だけの価格や相場よりも安く売りに出ている物件もあります。

中古・古家住宅付きの土地を購入して新築を検討した場合、更地との違いとしてどんな点に注意が必要なのか、工事費用に関してが特に気になる点ですよね。

今回は中古住宅を解体して新築するとき、中古住宅の解体費用を抑えるポイントと中古戸建や古家付き土地の購入における注意点についてご紹介します。

中古住宅と古家付き物件の違い

チラシで「中古住宅」「古家付き物件」と見かけると、どのような違いがあるか疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。中古住宅か古家かの表記に明確な基準はないため、売主や不動産の判断によります。

まだ住宅として十分に住める場合は「中古住宅」「中古戸建」、修理しないと住み続けるのが難しい場合は「土地※古家付き」と表記されるのが多いようです。新築目的で購入する場合は、いずれにしても建て替えの解体費用がかかるため、表記と共に物件の値段に注目することが重要です。

中古住宅の解体費用

ショベルカーが解体工事をしている

更地と違い中古住宅付き土地を購入して新築する場合は、解体費用が発生します。家の状態によっては建物としての価値がなく、工事費用を買主持ちにしてほしいため、安く売りに出しているケースもあります。そこで重要になるのが解体工事にかかる費用です。

解体費用は構造や立地などの条件によって、費用が大きく異なります。

構造別費用の相場

グラフ

立地などの条件によって大きく変わりますが、建て替えにあたって中古住宅を取り壊す場合、構造別の費用目安は次の通りです。

  • 木造住宅:坪2,5~4万円
  • 鉄骨造:坪2,5~4,5万円
  • 鉄筋コンクリート:3~6万円

同じ木造住宅でも、取り壊しの単価には大きな差があります。そのため、ここではスタンダードな住宅をイメージして、より条件を絞ってみましょう。

  • 東京にある木造2階建て住宅
  • 重機の出入りや駐車に十分なスペースがある
  • 地中埋設物やアスベストが発見されなかった

上記のような条件の場合は、養生費用・産業廃棄物運搬費用・処分費用を含めて坪単価約4万円が中古住宅取り壊しの相場です。

建て替えにあわせた中古住宅の解体の見積り方法

電卓と契約書

中古住宅の撤去にかかる費用は、事前に見積りを取ってもらうことである程度分かるため、事前に不動産屋に相談して許可を取りましょう。

「購入を悩んでいるのですが、解体費用の金額によって検討したいです。まずは業者に解体費用の見積りだけ依頼することは可能ですか?」などと聞いてみましょう。

見積りの許可が出たら所有者との関係を悪くしないよう、現在住んでいる方はいないかなどに注意して、現地調査を依頼しましょう。

中古住宅の解体費用を抑えるポイント

新築や土地の購入に大きな金額が必要な分、出来る限り解体に関連する費用は抑えたいですよね。ここでは解体費用を抑えるためのポイントと注意点を見ていきましょう。

分離発注で中間マージンを削る

新築工事と解体工事は別々に発注をした方が総額の工事費用を安く抑えることができます。

解体工事を分離発注したときは、解体業者はハウスメーカーや工務店との取引関係はありません。ハウスメーカーや工務店に気を使うことなく、解体業者へ直接金額交渉を行えます。以下のように解体業者に伝えると、金額交渉が成功しやすいので参考にしてください。

成功しやすい金額交渉の話し方

  • 御社にお願いしたいから金額を安くしてほしい
  • 着手金として解体費用を一部前払いするから安くしてほしい(支払方法による交渉)
  • 3ヶ月以内に工事を完了できればいつでもいいので安くしてほしい(工事時期による交渉)

建物滅失登記を自分で行う

ハンコを押す姿

建物滅失登記は土地家屋調査士に依頼するのが一般的ですが、自分で申請して費用を節約することもできます。土地家屋調査士に依頼した場合は4~5万円が相場といわれていますが、自分で申請した場合は約1,000円で行えます。


建物滅失登記の費用と手続きの方法について

更地にして貰う交渉をする

握手

中古物件として売り出されており、築年数も浅い物件は難しいケースも多いですが、古家付き物件の場合は解体工事を売主にしてもらえないか交渉することも可能です。

予め買主が解体するであろう事が前提で、土地の相場よりも物件を安く売り出していることもあります。そのためどちらが解体を行うかによって費用が大きく異なります。物件を買ってご自身で解体した方が有利か、更地にした状態で買った方が得かを計算して交渉しましょう。

中古住宅の建て替えに利用できる補助金や助成金を調べる

クローバー

自治体によっては、購入した中古住宅の解体費用や改修費用に補助(助成)制度を設けている地域もあります。補助には住宅等の要件があるので、補助制度があるのかどうか・要件を満たしているのかを自治体のHP等で確認出来ます。

補助制度は一般的に解体工事をしてしまった後では申し込めないため、解体工事の前に補助の申請を行います。補助制度には期間が決められているため、期間内に手続きを終えましょう。

また、解体はせずに中古住宅に住む場合専用の補助金制度もあります。解体費用の補助制度と同様に要件や期間が定められているので、後から知って困ることの無いように事前に購入希望の地域の助成制度を確認しておきましょう。

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