駐車場は種類が多く、業者によっては解体費用の見積り金額が異なるケースも少なくありません。
駐車場の解体費用は、一般的に坪数もしくは平米数にそれぞれの単価を掛けて計算されます。
また、建物の付帯工事で駐車場の解体をする場合や、解体する駐車場の規模が小さい場合に、「一式」といった表記で見積書に記載されるケースがあります。
なお、当協会を利用して駐車場の解体をした見積りデータ、366件の平均坪単価と総額の平均は以下の通りです。
平均坪単価 | 総額の平均 |
---|---|
2万2,400円 | 13万8,528円 |
駐車場といっても規模や種類は様々です。また、駐車場に使われている建材や構造によって解体費用は異なります。
解体する予定の駐車場がどの種類にあたるのか事前に確認をしておきましょう。
屋外の地上にある駐車場で、砂利やアスファルトで舗装されている場合が多いです。長さや幅に制限がないので大きな車を停める場合にも適しています。アスファルトで舗装されている場合は斫り工事で解体するのが一般的です。
運転手が自走して停車スペースに車を移動するタイプの駐車場です。「フラット式」と呼ばれる各階をスロープで連結させたタイプや、「スキップ式」と呼ばれる段違いのフラットな駐車スペースをスロープで接続したタイプ、そのほか「連続傾床式」と呼ばれる駐車場全体がゆるやかならせん状になっているタイプなどがあります。
車を機械管理された建物内に停める駐車場です。2段、3段と縦に積み上げていく「多段式」や、横と縦に移動ができる「昇降式」などがあります。そのほか、建物の地下に収納する「地下スライド式」や庫内で大型の機械に乗せて移動させる「メリーゴーランド式」などが有名です。
駐車場の解体では、設備やアスファルト、コンクリートなどを撤去する作業費に加えて廃材の処分費が掛かります。
そのため、見積りを取る際は項目に漏れがないか注意しながら確認するのが重要です。
ここからは、当協会を通して実際に駐車場の解体をされた方の見積り例をご紹介します。
ご自宅で使われていた上下に1台ずつ格納できる立体駐車場を解体された事例です。
老朽化に伴い、撤去して土地を活用されるご予定でした。見積りには3社が参加して、結果はA社23万9,800円、B社16万5,000円、C社15万5,000円という結果でした。
A社の見積書
B社の見積書
C社の見積書
平屋づくりの延べ床面積25坪の車庫と周辺のアスファルト約280坪を解体した事例です。
車庫は築14年ほどで、中には残置物も残っていました。見積りには3社が参加して、結果はD社250万8,000円、E社270万6,000円、F社275万円という結果でした。
D社の見積書
E社の見積書
F社の見積書
駐車場の解体といっても工法は様々です。建築物の構造や現場の状況に合わせて適切な工法を選ぶ必要があります。
ここでは駐車場の解体で用いられる工法についてそれぞれの特徴を紹介しています。
はつり工事 | 駐車場の解体ではコンクリートを壊す作業全般を指す。コンクリートを削ったり、切ったりする作業も含まれる。 |
---|---|
IH式工法 | 電磁誘導で鋼床版とアスファルトの界面を加熱し、接着を解くことでアスファルトを剥離する工法。騒音が少なく、鋼床版を傷つけずに撤去することができる。 |
クラッシャー(ワイヤーソー)工法 | コンクリートの構造物にダイヤモンドワイヤーを巻付け、一定の負荷をかけながら高速回転させて切断する工法。 ワイヤーを通すことができれば複雑な形のものでも切断できる。 |
ウォールソー工法 | ダイヤモンドプレートで構造物を切断する工法。作業スピードが速く生産性が高い。 |
ウォータージェット工法 | 超高圧水で劣化したコンクリートを削り取る工法。中に鉄筋が入っている場合でも傷をつけずにコンクリートのみを取り除くことができる。 |
圧砕工法 | 油圧ショベルの先端にハサミ状の専用アタッチメントを取り付けて、コンクリートを砕く工法。騒音や振動、粉じんの影響が少ないのが特徴。 |
駐車場の解体をする際は、事前に流れを把握しておくとスムーズに工事を進めることができます。
以下は、駐車場を解体する際の一般的な流れです。
はじめに工事を依頼する業者を探しましょう。数社の業者を比べたうえで、電話での見積り金額だけで判断せずに業者の対応を含めて判断することがポイントです。
工事前に、近隣住民への挨拶を行います。工事により発生する騒音、振動、ほこり等による近隣トラブルを防ぐためです。挨拶は業者が行うことが一般的ですが、依頼主が同行するとより丁寧な印象を与えることができます。全ての近隣住民に漏れなく挨拶をするため、施工開始の10日〜1週間くらい前に挨拶まわりを始めましょう。
駐車場の敷地内には、場所によって電気や水道、ガスなどの配管が埋まっている場合があります。そのため、駐車場の撤去の際に破損してしまわないよう、事前に外したり場所をずらしたりして、対策をしておく必要があります。状況によっては、工事の規模が大きくなる場合もあるので事前の調査が欠かせません。
高所での作業を伴う工事では、作業従事者の導線や安全性を確保するために足場といった仮設の設備を作ります。足場は建物の全方位を囲むように設置されます。足場を作るときには養生シートで建物を囲うため、ほこりや粉じんの飛散防止や騒音の軽減にも役立ちます。
養生は、防音効果のある養生シートを用いて建物全体を覆う作業です。養生は、解体工事中の粉じんの散乱やガレキの落下などを防ぎ、隣接する建物等にダメージを与えないように保護する目的で行われます。
建物本体と基礎部分の取り壊し工事です。建物は、粉じんの飛散防止のために水をまきながら重機を使って取り壊します。道幅が狭く重機が侵入できない場合など、建物や立地によっては手壊しで工事を行うこともあります。手作業による工事の場合、工期が通常よりも長くなる可能性があります。
工事終了後、工事で排出された木材やコンクリートなどを分別し、処分場に廃材を搬出します。工事業者には、産業廃棄物の処理方法や流れを確認するマニュフェスト制度に則り、廃材を正しく分別して運搬する義務があります。
工事終了後、地中にコンクリートや廃材、大きな石といった障害物が残っていないかを確認します。障害物を取り除いた後に土をならして平らな状態にする整地を行い、工事が完了します。
マンションに立体駐車場がある場合は、放置すると様々なリスクがあります。
若者の車離れや住人の高齢化などにより、車の保有者が減ったというマンションは少なくないようです。
さらに、立体駐車場は機械の誤操作などにより思わぬ事故が起こるリスクがあります。法律により一部取り締まりが厳しくなっているのも現状です。(駐車場法)
そのため、古くなった立体駐車場は放置せず、撤去して平面化の工事を検討してください。
古くなってしまった立体駐車場は、機械を動かさなくても老朽化が進んでいきます。
万が一、メンテナンスを怠ったまま使用してしまうと、車が落下するような大きな事故に繋がりかねません。
また、マンションに設置した立体駐車場は、地下がピットと呼ばれる空間になっていることが多く、物を落としてしまうと拾うことができなかったり、子供が遊んでいて落下してしまったりする恐れがあります。
簡易的な方法として、機械が作動しないように完全に固定する対処法などがありますが、立体駐車場そのものを放置することによるリスクはなくなりません。
心当たりがある方はなるべく早期に対処しましょう。
古くなった立体駐車場を放置し続けると、積立金や修繕費が掛かり続けるのも大きな問題です。
老朽化が進んでしまい、倒壊などの恐れがある立体駐車場は物件の価値を下げることにも繋がります。場合によっては入居者が減ってしまう恐れがあるといえます。
長期的な視点から見ても、使用しない駐車場は早めに撤去するのがおすすめです。
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