平屋の解体費用は、一般的な2階建ての住宅と相場が異なります。
そのため、平屋の解体費用の見当がつかずお困りの方も多いかと思います。
そこで本記事では、平屋の解体費用の相場、見積り事例、特徴などについて詳しく解説していきます。
平屋の解体を検討するにあたり費用を知りたい方は、ぜひ本記事を参考になさってください。
平屋の解体費用相場
まずは、当協会(一般社団法人あんしん解体業者認定協会)を介して行われた平屋の解体工事をもとに、費用相場について解説していきます。
平屋の解体費用の平均相場は、99万468円です。また、坪単価の平均相場は3万4,396円となっています。
平屋の解体費用をもっと具体的にイメージしていただくため、「構造別」「坪数別」「地域別」の費用相場(坪単価)もご紹介していきます。
構造別の平屋の解体費用相場は、以下の通りです。
平屋の構造 | 費用相場(坪単価) |
---|---|
木造 | 3万4,490円 |
鉄骨造 | 3万2,151円 |
RC造 | 5万2,616円 |
土蔵 | 7万8,850円 |
プレハブ | 2万8,059円 |
CB造 | 5万4,027円 |
SRC造 | 3万4,530円 |
坪数別の平屋の解体費用相場は、以下の通りです。
平屋の坪数 | 費用相場(坪単価) |
---|---|
~10坪 | 4万2,158円 |
11~20坪 | 3万7,420円 |
21~30坪 | 3万2,901円 |
31~40坪 | 3万1,944円 |
41~50坪 | 3万714円 |
51~60坪 | 3万1,635円 |
61~70坪 | 2万9,608円 |
71~80坪 | 2万9,140円 |
81~90坪 | 2万7,969円 |
91~100坪 | 3万396円 |
101~200坪 | 3万4,956円 |
201~300坪 | 3万832円 |
300坪~ | 1万5,028円 |
地域別の平屋の解体費用相場は、以下の通りです。
平屋のある地域 | 費用相場(坪単価) |
---|---|
北海道 | 2万8,426円 |
東北 | 3万1,359円 |
関東 | 3万3,773円 |
中部 | 3万2,799円 |
近畿 | 4万614円 |
中国 | 3万9,430円 |
四国 | 3万7,828円 |
九州・沖縄 | 3万1,840円 |
北海道札幌市で34.7坪の平屋住宅を解体した事例の見積り
北海道札幌市で実際に行われた、平屋の解体工事の見積りデータを整理してご紹介します。
解体現場所在地 | 北海道札幌市 |
---|---|
建物の種類/構造 | 木造サイディング住宅/平屋建て |
坪数 | 34.7坪 |
建物解体費用 | 1,462,000円 |
付帯工事費 | 520,000円 |
諸経費・養生費 | 140,000円 |
値引き | -31,090円 |
総額(税抜き) | 2,090,910円 |
北海道札幌市における平屋住宅の解体工事では、総額で209万910円の解体費用が発生しています。
坪数は34.7坪と一般的なものですが、同じくらい坪数の2階建てと比較して総額は高めです。
なお、見積り項目にある建物解体費用146万2,000円のうち、廃材の積込・分別・運搬・処理にかかる費用のみの合計は112万2,000円です。
一方、建物本体の純粋な解体費用は34万円、付帯工事費は52万円、諸経費は14万円と、一般的な相場から大きく外れてはいません。
この平屋の解体工事では、廃材の処分費が大きな比重を占めており、費用の高騰に起因していることが分かります。
平屋の解体費用に関わる特徴
平屋の解体費用にはどんな特徴があるのか確認していきましょう。
2階建てよりも解体費用が割高な傾向がある
平屋の解体費用は、2階建てよりも割高になるケースが多いです。
原因は、平屋の屋根と基礎の廃材の処分費が、2階建てよりも多くかかるためです。
同じ延べ床面積の平屋と2階建てを比較した場合、敷地面積の広い平屋のほうが基礎と屋根の面積が広く、解体で発生する廃材の量も増えます。
屋根と基礎の廃材は本体と別で処分する必要があるため、処分する量が増えるほど処分費が割高になり、総額も上がっていきます。
背が低く小型重機で取り壊しやすい
平屋の解体は、重機にかかる費用を抑えられる可能性があります。
背が低い平屋の性質上、解体に用いる重機は小型のもので事足りるケースが多いためです。
小型重機は敷地内への侵入・駐車などが大型重機に比べ容易であるため、小型重機を使用する平屋の解体においては、交通整理のため人件費や駐車場代金などが発生しません。
重機関連の追加費用が発生しづらいことは、背の低い平屋の解体ならではの特徴の一つです。
築年数の長い建物が比較的多く、手壊しになる場合がある
平屋の解体には、手壊しによる人件費が発生する可能性があります。
解体する平屋の多くは、世帯人数や土地の関係から、昭和以前に建てられたものが多いです。
築年数が古い平屋の解体には倒壊などのリスクが伴うため、危険性に応じ、手壊し解体の導入が必要になります。
手壊し解体は重機解体に比べ人件費が多くかかるため、手壊しを用いた平屋の解体費用は高くなることがあります。
築年数の長い建物には、解体の助成がされる場合がある
平屋の解体には、地方自治体の助成制度が適用されるケースが多いです。
各自治体では老朽住宅の解体に対し助成制度を設けており、築年数の古い平屋も助成対象となる可能性が高いためです。
助成の対象となれば、平屋の解体費用を数万~数十万円ほど抑えられます。
ただし、助成制度の有無や適用条件は自治体ごとに異なるため、すべての平屋が対象となるわけではありません。
平屋の解体費用についてのまとめ
平屋の解体工事をお考えの際は、坪単価だけでなんとなく見積もる事は避けましょう。
坪単価は、あくまで目安で、解体費用は建物の建っている環境や造りで大きく左右されます。必ず複数の専門業者に見積ってもらい、より良い業者を選ぶこと、中古住宅の場合は補助金の確認をすることで、工事費用は抑えられます。