本記事では、当協会を通して50坪の家の解体を行った方の事例をもとに、50坪の解体費用相場や事例、50坪の家の解体費用に影響するポイントをまとめています。
50坪だけでなく、40坪から60坪前後の家の取り壊しを検討している方は、ぜひ参考になさってください。
50坪の家の解体費用
50坪の家の解体費用の場合、延床面積が50坪(165m²)の家をもとに算出します。
「延床面積なんて分からないわ……」という方は、間取りを確認してみるとよいでしょう。50坪の間取りは、3LDK(3部屋の寝室、リビング・ダイニング・キッチン)または4LDK(4部屋の寝室、リビング・ダイニング・キッチン)が一般的です。ただし、地域や家族のニーズによって異なる場合もあります。
家の大きさが分かったら、早速、50坪の家の解体費用をチェックしましょう。
50坪の構造別の解体費用
同じ50坪でも、木造や軽量鉄骨造、鉄骨造、鉄筋鉄骨コンクリート造など構造は様々です。
構造の違いによって、排出される廃材の種類や量、解体業者が使用する重機や機材が変わるため、同じ50坪の家でも解体費用は大きな差が生じます。
以下で構造別の50坪の家の坪単価と解体費用を確認しましょう。
50坪の家の解体費用 | 坪単価 | 解体費用 |
---|---|---|
木造 | 33,621円 | 1,681,050円 |
軽量鉄骨造 | 34,215円 | 1,710,750円 |
鉄骨造 | 44,705円 | 2,235,500円 |
RC造 | 59,157円 | 2,957,850円 |
上表より、50坪の家の解体費用は目安で160万円以上かかると分かりますね。
構造ごとの解体費用について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。
軽量鉄骨造の取り壊し費用はいくらかかる? 費用を抑える方法も知ろう
地域別の50坪の解体費用
上記の50坪の家の解体費用は全国相場です。
しかし地域によって人件費や諸経費(ガソリン代などを含む費用)、廃材の処分費が異なり、50坪の家を取り壊す際の工事費用にも影響します。
以下に、地域ごと50坪の木造家屋を取り壊す際にかかる費用をまとめました。
50坪の家の解体費用 | 坪単価 | 解体費用 |
---|---|---|
東北地方 | 30,476円 | 1,523,800円 |
関東地方 | 33,969円 | 1,698,450円 |
中部地方 | 32,192円 | 1,609,600円 |
関西地方 | 36,106円 | 1,805,300円 |
中国地方 | 34,312円 | 1,972,500円 |
四国地方 | 30,913円 | 1,715,600円 |
九州地方 | 31,485円 | 1,574,250円 |
なお、以下のページでは、地域別に解体費用をまとめています。参考にしてください。
50坪の解体費用について実例を確認してみよう
すでに紹介した構造別の解体費用は、家そのものを取り壊すのに必要な金額を表します。
しかし、実際の解体費用の総額は上記の坪単価で算出した金額よりも高くなるのが一般的です。ブロック塀の撤去や駐車場の撤去といった付帯工事が、建物解体に伴って発生するためです。そこで次は、見積書の内容について紹介します。
大阪府大阪市で50坪の木造住宅を解体した場合の見積り例
次の見積書は、当協会を通して実際に大阪府大阪市で行われた50坪の家の取り壊しに関するものです。
見積書の内容を整理すると、本体工事にかかる費用は1,875,870円、坪単価37,367円であることが分かります。
解体現場所在地 | 大阪府大阪市 |
---|---|
建物の種類/構造 | 木造住宅2階建て |
坪数 | 50坪 |
建物解体費用 | 1,875,870円 |
付帯工事費 | 849,860円 |
諸経費・養生費 | 530,000円 |
値引き | ▲5,870円 |
総額(税抜き) | 3,250,000円 |
しかし実際の解体費用の総額は3,250,000円であり、1,374,130円の差額が生じています。
上記の差額である「1,374,130円」は、付帯工事費や諸経費・養生費といった建物の解体以外にかかる費用を示しています。
紹介したデータにおいては、建物の解体以外にかかる費用が「解体工事費の総額」の42%以上を占めているのです。したがって、解体工事費の総額を知りたい場合は、付帯工事費等まで漏れなく計算に入れる必要があります。
-
本体工事費
基礎、建物本体、整地費用が含まれます。およそ160万円以上。
-
養生費
養生の設置にかかる費用です。平均240m²の養生シートが必要です。およそ17万円以上。
-
諸経費
見積書の「諸経費」の内訳は、解体業者によって異なります。
一般的には、見積書の作成に掛かる費用、その他の書類の作成に掛かる費用、現場で使用する消耗品や近隣挨拶でお渡しする粗品の購入費用などが含まれることが多いです。 ただし、上記の費用を諸経費として計上せずに、サービスしている解体業者もいます。
また、諸経費は解体費用の10%を上限に計上しているケースが多いです。 -
付帯工事費
ブロック塀撤去や駐車場撤去などの付帯工事にかかる費用です。およそ38万円以上。
50坪の家の解体費用に影響するポイントは、付帯工事のほかにもいくつか存在します。
50坪の家の解体費用に影響するポイント
50坪の家の解体費用において、構造やエリアが影響することはお分かりいただけたかと思います。では、同じエリア、同じ構造の家を取り壊す場合、解体費用は同じなのでしょうか。そんなことはありません。次に、50坪の家の解体費用に影響するポイントをチェックしましょう。
50坪の家を取り壊す場合、高い確率で付帯工事が伴う
平屋で延床面積50坪の家を建てるためには、地域の建築基準や地方自治体の規制、周囲の建物や道路の制約など変わりますが、およそ75坪(約248m²)から100坪(約330m²)程度の敷地が必要とされています。
つまり50坪の家が建つ敷地は広く、庭や外構、駐車場なども施工されていることが多いと考えることができます。更地にする場合、それらも撤去する付帯工事が必要となります。
下記のグラフは、当協会を通して50坪の家を取り壊した方が、どのような付帯工事を行ったかをまとめたものです。約50%の方が「植木・植栽撤去」を行い、約30%の方が「ブロック塀撤去」を建物の解体工事とあわせて行っています。
付帯工事の内容にも大きく左右されますが、当協会を通して50坪の家を取り壊した方の付帯工事費の平均は約38万円でした。
20坪の家を取り壊す場合と比較しても、50坪の家を取り壊す場合に付帯工事が発生する可能性は高いと言えます。
お庭の解体費用はどれくらい?庭石・庭木などの撤去費用の目安は?50坪の家は2階建てが多く、解体費用も平屋より高い
50坪の家は、二世帯住宅や店舗付き住宅の割合が増えます。二世帯住宅や店舗付き住宅を建てる場合、平屋ではなく2階建てになるケースが多いでしょう。
下記のグラフは、当協会を通して解体した50坪の家が何階建てかまとめたものです。グラフを見ると2階建てが81%、平屋が10%となっています。
階高は50坪の解体費用に影響します。例えば平屋と2階建ての解体費用を比較した場合、2階建ての解体費用のほうが高くなる傾向にあります。
当協会を通して50坪の家を取り壊した場合、平屋と2階建ての解体費用は次の通りです。平屋:30,113円、2階建て:32,886円
詳しくは下記の記事を参考になさってください。