解体工事で出る廃棄物の種類と処理方法

廃棄物処理費用

家の解体工事を行うと多くの廃棄物が出ます。それらの廃棄物処理費用が解体工事の中で最も費用がかかる、ということはご存知でしょうか。ということは、廃棄物処理費用について抑えられれば全体の費用にも大きく影響するというわけですね。少しでも家の解体工事費用を安くしたい!という皆様へ、キーになる「廃棄物処理費用」を抑えるために出来ることやポイントをお伝えいたします。

産業廃棄物とは

考える人

解体工事によって発生し業者が処理する廃棄物は「産業廃棄物」に分類されます。事業活動によって生じた20種類の廃棄物が該当します。そして、廃棄物は分別・リサイクルが必ず義務付けられていて適正に処理しないと行政処分を受けます。解体工事で発生する主な産業廃棄物について挙げてみました。

産業廃棄物
  • 木くず
  • コンクリート、アスファルト・コンクリートなど瓦礫(がれき)類
  • ガラス、陶器類
  • プラスチック類
  • 紙くず
  • 布類
  • 繊維くず
  • 金属くず

紙や布類など一般ごみに出せるようなものでも、業者が処理することで「産業廃棄物」という扱いになるのです。

一般廃棄物とは

一方、「一般廃棄物」とは私達が生活する中で発生する廃棄物のことを指し、「生活系一般廃棄物」などと呼ばれます。

解体工事における産業廃棄物の排出事業者は解体業者

産業廃棄物の適正な処分において責任を負うのは、その産業廃棄物を出した事業者です。これを「排出事業者」と言います。

解体工事の際に排出事業者となるのは、工事を依頼した施主ではなく、工事を行った解体業者です。

建物は本来有価物とみなされるため、「その有価物を産業廃棄物にしたのは解体工事という行為そのものである」という考え方のもと、解体業者が責任を負います。

産業廃棄物の処理を委託するまでの流れ

施主は、廃棄物の処理を事業者に委託するのが一般的です。

排出事業者である解体業者は。廃棄物処理法に準拠して、マニフェストを発行したのちに手続きを進めていきます。

産業廃棄物の委託手順
  1. 廃棄物の処理業者の事業範囲・許可証を確認する
  2. 収集運搬業者と処分業者とそれぞれ書面で契約を締結する
  3. 産業廃棄物を引き渡すと同時にマニフェストを発行交付する
  4. 返送されてくるマニフェストで処理状況を確認する
  5. 委託契約書とマニフェストは5年間保存する

解体工事で出る産業廃棄物の処理費用

ブロック塀

解体工事で発生する「産業廃棄物」にはどのようなものがあるかご説明しました。続いては、主な産業廃棄物 種類ごとの単価目安についてお伝えいたします。市区町村によって違いはありますが参考にしていただければと思います。

種類 費用目安
アスファルト 1,200円/1トン
コンクリートガラ 1,500円/1トン
木くず 14,000円/1トン
金属くず 3,500円/1トン
繊維くず 41,000円/1トン
ガラス 7,500円/1トン
廃プラスチック 56,000円/1トン

家屋内の廃棄物の処分について

テーブルの前に座っている人

木材やコンクリートガラ、屋根材、窓などのガラス類は、解体工事をする上で必ず出る廃棄物なので安く抑えるのは難しいですが、工夫できる廃棄物もあります。

それは、「家屋内の廃棄物=残置物」です。

家屋内を片付けて粗大ごみや日用品、不用品を処理できるかにかかってくるというわけですね。空き家を所有している方の中には大量の荷物がそのままで残っているという方は、残置物を自分で処分する方法を解説した以下の記事もチェックしてみてください。

取り壊し前の室内解体工事における残置物の処分について

業者に回収を依頼した方が良い廃棄物

リユース

以下のような再資源化(リサイクル)できるものは、業者に回収を依頼した方がよいです。

  • 鉄など金属製品
  • プラスチック
  • 木製品(タンスなど)

金属やプラスチックはスクラップ工場や専用業者(リサイクルセンター等)に持ち込むことが多いため、業者に処理してもらいやすい物の代表です。また、タンスなどの木製品も木材としてリサイクルしやすいため、解体工事を行う時にサービスで処理してもらえる場合も。処分に困っている木製家具等がある場合は、解体工事業者に相談してみることをお薦めします。

廃棄物処理についてのまとめ

本記事では、解体工事にて発生する廃棄物について解説してきました。

主に発生する「産業廃棄物」については、廃棄物処理法に基づきマニフェストを作成し、適切な処理を行ってくれる業者への依頼を心がけましょう。

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